夜、布団に入ってもモヤモヤが止まらない。
気づけば、今日の嫌な出来事ばかり思い出してしまう…。
そんな日が続いていませんか?
こんにちは。公認心理師のかぼです。
この記事では、心が疲れているときでも「少しずつ元気を取り戻せる」習慣、スリーグッドシングスを、
やさしく丁寧に解説します。
スリーグッドシングスとは?
スリーグッドシングスとは、1日の終わりに「今日あった良かったこと」を3つ書くという、とてもシンプルな習慣です。
ポジティブ心理学の第一人者であるセリグマン博士が提唱し、
世界中で心理的ケアやメンタルの回復に活用されてきました。
「え、それだけ?」と思うかもしれません。
でもこの方法は、“気休め”ではなく、心理学の研究でも効果が確かめられているのが大きな特徴です。
【やり方】スリーグッドシングスは何を書くの?
方法はとっても簡単です。
基本は、1日の終わりに「良かったこと」を3つ書くだけ。
書く内容は「小さなことでOK」
たとえば、こんなレベルで大丈夫です。
- コンビニの店員さんが笑顔だった
- 雨が降らずに洗濯物が乾いた
- YouTubeで癒される動画を見て笑った
「もっとすごいことを書かないといけない」と思わなくて大丈夫です。
むしろ大事なのは、日常の中にある小さな“OK”を見つける練習なんです。
なぜ「寝る前」に書くのがいいの?
スリーグッドシングスはいつやっても効果はありますが、特におすすめなのが寝る前です。
寝る前にポジティブな出来事を思い出すと、脳がリラックスモードに入りやすくなり、
不安の反芻(ぐるぐる思考)が落ち着いて眠りやすくなることがあります。
1日の終わりに、心を整える「クールダウンの時間」として取り入れるのが、とても相性がいいんですね。
なぜ「3つ」がちょうどいいの?
「1つじゃダメなの?」「5つじゃダメ?」と思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、3つは心理学的にも実践的にも“ちょうどいい数”です。
① 1つだと物足りない、10個だと続かない
1つだけだと「はい終わり」になってしまい、意識が変わりにくいことがあります。
逆に10個となると負担が大きく、疲れている日に続きません。
② 記憶と集中のバランスがいい
人間の短期記憶には限界があります。
その中で「3つ」は、負担が少なく、意識の切り替えが起きやすい数です。
③ “探す力”が育つ
1つ目はすぐ思い浮かんでも、2つ目・3つ目は少し考えることが多いです。
その時間が、ポジティブを見つける視点を育ててくれるんです。
スリーグッドシングスはなぜ効果があるの?(心理学・脳科学の視点)
スリーグッドシングスがすごいのは、効果が研究でも示されているところです。
セリグマン博士の研究では、毎晩「良かったことを3つ書く」ことを続けた人たちが、
幸福感が上がり、不安や落ち込みが軽くなったという結果が報告されています。
しかも効果が長期間続いたという点も注目されています。
人間の脳はネガティブを覚えやすい
私たちの脳は、危険や不安に敏感です。
だからこそ、嫌なことほど記憶に残りやすく、夜に思い出してしまうんですね。
「注意の向け方」が変わると、心が変わる
そこで大切になるのが、意識的に「良かったこと」に注意を向けること。
これを続けると、心は少しずつ“回復しやすい方向”へ向かいます。
スリーグッドシングスは、言い換えると幸せを感じる脳のトレーニングでもあるんです。
【具体例】心がしんどい人ほど「小さな1行」が効く
落ち込みが強いときほど、いきなり前向きになるのは難しいものです。
でも、スリーグッドシングスは“頑張らなくてもできる”のが強みです。
最初は、こんな内容で十分です。
- 歯を磨けた
- ご飯を食べられた
- 今日は泣かなかった
「そんなの当たり前」と感じるかもしれません。
でも、心が弱っているときに当たり前を守るのは、本当に大きなことなんです。
その積み重ねが、少しずつ「明日も何か見つかるかも」という感覚につながり、
行動を変えるきっかけになることがあります。
忙しくて書けない日はどうする?(続けるための工夫)
理想は夜に書くことですが、毎日完璧にできなくても大丈夫です。
「続けるためのアレンジ」を持っておくとラクになります。
- 朝:前日の良いことを思い出しながら支度する
- 昼:ランチ前に「今日の良かったこと」を1つ考える
- 夜:お風呂の中や寝る前に3つ書く(最推奨)
- 移動中:スマホメモ、心の中でつぶやくだけでもOK
“できる日だけ”でも意味があります。
大事なのは、心を回復させる方向に「視点」を戻してあげることです。
曜日テーマで続けやすくする方法
習慣化が苦手な人は、曜日ごとにテーマを決めるのもおすすめです。
- 月曜:人との関わりで嬉しかったこと
- 火曜:自分が頑張ったこと
- 水曜:体調や健康に感謝したこと
- 木曜:自然や環境への気づき
- 金曜:成長を感じた瞬間
- 土曜:心に残った場面や言葉
- 日曜:1週間で一番良かったこと
「今日は何を書けばいいか分からない」が減るので、かなり続けやすくなります。
続けるコツ(挫折しないために大事なこと)
- 小さなことに気づく目を育てる
- 最初は義務感でもOK。慣れると自然に見つかる
- 1つしか書けない日があってもOK(それでも価値あり)
- 同じ内容を何度書いてもOK(感謝が深まる)
- ノート・手帳・アプリなど方法は自由
スリーグッドシングスは、「ポジティブにならなきゃ!」と焦るためのものではありません。
むしろ、疲れた心に対して「やさしくなる練習」なんです。
注意点:他人と比べない
「あの人はもっと充実してるのに…」と比べ始めると、苦しくなってしまいます。
あなたの“良かったこと”は、あなたのものです。
どんな人に向いてるの?
スリーグッドシングスは、こんな方に特におすすめです。
- 毎日がルーティンで味気ないと感じる人
- 落ち込みやすく、自己否定しがちな人
- 寝る前に不安ばかり思い出してしまう人
- 人と比べて自分が劣っていると感じてしまう人
- もっと前向きな自分になりたい人
今日の終わりに、まず1つだけでも大丈夫です。
「今日、自分が嬉しかったことは何だろう?」と、心に問いかけてみてください。
その1つが、あなたの明日をきっと明るくしてくれます。
まとめ
- スリーグッドシングス=1日3つの良かったことを記録する習慣
- 寝る前にやると、ぐるぐる思考が落ち着きやすい
- 続けるほど「見つける力」が育って心が回復しやすくなる
- 完璧じゃなくてOK。あなたのペースで大丈夫
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