「誰よりも頑張っているのに雑に扱われる」「優しくしているのに軽く見られる」――そんな経験はありませんか?
この記事では、公認心理師の視点から、なぜか舐められてしまう人の原因と対処法をわかりやすく解説します。
優しいのに軽く扱われる…それはあなたのせいではありません
仕事で率先して動いているのに、なぜか雑に扱われる。
友人にいつも優しい言葉をかけているのに、軽んじられる。
我慢して相手を尊重しているのに、見下される。
こうした状況が続くと、心がどんどんすり減っていきます。
「今日も頑張った」と思える充実感がなく、家に帰ったらぐったり…。
友達付き合いも疲れてしまい、「もう一人でいた方が楽かも」と感じてしまうこともあります。
まず最初にお伝えしたいのは、あなたが弱いから舐められるのではないということです。
ただ、あなたの「優しさ」が誤解されてしまうと、残念ながら軽く扱われてしまうことがあります。
そこで今回は、舐められてしまう人の特徴を3つ紹介し、具体的にどう対処すればいいのかをまとめました。
舐められてしまう原因① 優しくする相手を間違えている
「優しいのに舐められる人」は、優しさが足りないのではありません。
優しさの使い方がズレている可能性が高いのです。
よくあるパターン:都合よく扱われる優しさ
たとえば職場で、納得できない指示でも「怒らせたら困るし…」と黙って従ってしまう。
すると周囲から「頼めばやってくれる人」と見なされて、どんどん仕事が積み上がってしまう。
友人関係でも、LINEグループで相談が来たら毎回丁寧に返信してしまい、気づけば“フォロー役”が固定化。
周りが当たり前のようにスルーするようになり、孤独感だけが残ってしまう。
こういう状況は、あなたが悪いわけではなく、相手選びの問題で起こりやすいのです。
心理学:「ギブ&テイク理論」で考える
心理学者アダム・グラントは、人の関わり方を3つに分けています。
- ギバー(Giver):与える人。見返りを求めず助ける
- テイカー(Taker):受け取る人。自分の利益を最優先
- マッチャー(Matcher):バランス型。与えたら返してほしい
ここで意外なのは、成功するのも損をするのも「ギバー」だという点です。
ギバーには2種類ある
ギバーはさらに2タイプに分かれます。
- 自己犠牲型ギバー
自分を後回しにして尽くしすぎ、疲れ果てて損をする - 自己保護型ギバー(成功するギバー)
与えるけれど、自分の限界も守れる。危険な相手とは距離が取れる
舐められてしまう人は、優しいぶん「自己犠牲型ギバー」になりやすい傾向があります。
だからこそ大切なのは、テイカーを見極める力です。
テイカーを見極める5つの特徴
- お願いは多いのに、お礼がない
感謝を言わず「やって当然」という態度 - あなたの話に興味を示さない
すぐ話題を自分に戻す。聞くより話すが優先 - 貸し借りのバランスを気にしない
困ったときだけ頼り、こちらが頼むとスルーする - あなたの成功を喜ばない
褒められたときに不機嫌になる、張り合う - 人によって態度を変える
得になる相手には丁寧、弱い立場の人には冷たい
優しさは素敵です。
でも与える相手を選べない優しさは、あなたを疲れさせます。
これからは「損しない優しさ」へ。
賢いギバーを目指していきましょう。
舐められてしまう原因②「役に立つことでしか自分を認められない」
私たちは子どもの頃から、こんなふうに教えられてきました。
- 人の役に立ちなさい
- いい子でいなさい
もちろん素晴らしい価値観です。
しかしこれが強くなりすぎると、
「役に立てない私は価値がない」という思い込みになってしまうことがあります。
これは心理学でいう「条件付き自己肯定感」という状態です。
条件付き自己肯定感の例
「私は◯◯できるから価値がある」
「役に立つから存在していい」
こうした考えが強いほど、自分の気持ちより相手を優先し、自己主張が難しくなります。
よくあるシチュエーション
職場で雑用を引き受け続ける人。
最初は感謝されて嬉しかったのに、いつしか誰も「ありがとう」を言わなくなる。
周囲には「やって当然の人」として認識されてしまう。
友人の相談をいつも聞く人。
頼られるのが誇らしくて続けていたけれど、自分が困ったときには誰も助けてくれない。
そんな孤独を感じてしまう。
対処法:舐められない人になる3つのポイント
①「役に立つ」より「対等である」意識
人間関係は「役に立つ・立たない」ではなく、対等であることが土台です。
何かができるあなたにも価値があるし、できないときのあなたにも価値があります。
② 小さな「NO」を練習する
いきなり断るのが苦手な人は、まずこう言ってみましょう。
- 「今はちょっと考えさせて」
- 「一度確認してから返事するね」
これは“拒否”ではなく、自分の心を守る時間です。
③「与えすぎ」に気づく
優しさは素晴らしい。
でも、無理してまで与え続ける必要はありません。
「できる範囲」に留めることが、結果的にあなたの優しさを守ります。
あなたは頑張りすぎなくても、十分に大切な存在です。
舐められてしまう原因③ 自分の意見を言わず、同調してしまう
舐められてしまう人に多いのが、「なんでもYESと言ってしまう」状態です。
人は「自分の意見を持っている人」に信頼感を抱きます。
なぜなら、自分の考えを持つことは、
- 物事をきちんと考えている証拠
- 価値観や判断基準がある証拠
だからです。
心理学では「一貫性の原理」とも言われ、
意見や態度がブレない人は信頼されやすい傾向があります。
なぜ同調ばかりだと軽く見られるのか
周囲に合わせることが続くと、相手はこう感じます。
- この人は断らない
- この人は何でも受け入れる
- この人は自分の軸がない
すると「丁寧に扱う必要がない」と誤解され、結果的に雑に扱われてしまうのです。
対処法:意見は「強さ」ではなく「輪郭」
誤解されがちですが、意見を言うことは、強くなることではありません。
大切なのは、自分の輪郭を相手に見せることです。
たとえば、
- 「私はこう思うな」
- 「私はこういうやり方が好き」
- 「今日は難しいかも」
これだけでも、人はあなたを“対等な存在”として扱いやすくなります。
まとめ:優しさを守りながら、舐められない人になる
今回は「優しいのに舐められてしまう人」がやりがちな特徴を3つ紹介しました。
- 優しくする相手を間違えている
- 役に立つことでしか自分を認められない
- 意見を言わず、同調してしまう
優しいことはあなたの才能です。
ただ、その優しさが“自己犠牲”になってしまうと、あなたが壊れてしまいます。
今日からは少しずつでいいので、自分を守る優しさを身につけていきましょう。
YouTubeでも詳しく解説しています
この記事が役に立ったと感じた方は、YouTube動画でもさらにわかりやすく解説しています。
声で聴きながら理解したい方、繰り返し学びたい方はぜひ動画をご覧ください。
👉 心理カウンセラーかぼのYouTubeチャンネルはこちらhttps://www.youtube.com/@cabo.psychology


