こんにちは。公認心理師のかぼです。
今日は「縁を切るべき人」と「大切にすべき人」というテーマでお話しします。
私たちの人生は、どんな人と関わるかによって大きく変わります。
学校、職場、地域、そして家族──あなたを取り巻く環境が、あなたを成長させることもあれば、逆に心をすり減らしてしまうこともあります。
私自身、中学時代に不登校を経験し、児童相談所で過ごしたことがあります。
その後、教員となり、現在は公認心理師として人の心に寄り添う活動をしています。
今振り返ると、環境を変えたことで自分も変わったのだと実感しています。だからこそ、人間関係の選択は人生を左右するほど大切なのです。
実は、人は思っている以上に周囲の影響を受けています。
オックスフォード大学の研究では、運動習慣がなかった人でも、運動好きの友人が多い環境に入ると、半年以内に運動を始める確率が高くなると報告されています。
つまり、あなたの周囲の人が、あなたの「当たり前」を作っているのです。
今回は、心理学的な視点から「縁を切るべき人」と「大切にすべき人」を見分ける3つのポイントをお伝えします。
1. 不快な出来事への反応でわかる「情動制御」
日常の中で、思い通りにならないことは誰にでも起こります。
そんなときにすぐ怒鳴ったり、感情をぶつけてくる人は要注意です。心理学では「情動制御(Emotion Regulation)」が低い状態とされ、対人関係の満足度が低くなりやすい傾向があります。
一方で、怒りを感じても冷静に伝えられる人──「感情知能(EQ)」が高い人──は信頼関係を築く力があります。
EQの高い人と関わることで、安心感が生まれ、長く良い関係を続けられます。
- 信頼関係が深まる
- ストレスが軽減される
- 困ったときに支え合える
- 幸福度が高まる(ハーバード大学の75年研究より)
怒りをぶつける人ではなく、冷静に対話できる人を大切にしましょう。
2. 相手の「好き」に対する反応でわかる「価値観の広さ」
会話の中で、相手の好きなものを否定する人はいませんか?
「そんなの意味ない」「よくそんなの好きになれるね」と言う人は、自己肯定感が低く、自分と違う価値観を受け入れにくい傾向があります。
反対に、「へぇ、面白いね」「今度教えて」と興味を示せる人は、相手を尊重できる人です。
心理学者カール・ロジャーズの言う「無条件の肯定的関心」に近い態度で、相手に安心感を与えます。
価値観の違いを受け入れられる人は、人間関係を長く安定させ、あなたの世界を広げてくれる存在になります。
3. 多人数の場でのふるまいでわかる「人間性」
職場や地域の集まりなどで、特定の人だけと関わり、他を排除する人はいませんか?
こうした閉鎖的な態度は、周囲の安心感を奪い、雰囲気を悪化させます。
一方で、誰にでも分け隔てなく話しかけ、意見を受け入れる人は、場の空気を明るくし、心理的安全性を生みます。
こうした人は、チャンスや信頼を集め、幸福度が高い人生を送る傾向があります。
まとめ:関わる人を選ぶことは、自分の未来を選ぶこと
今回ご紹介した3つのポイントを思い出してください。
- 感情を爆発させず、冷静に伝えられる人を選ぶ
- 価値観の違いを尊重できる人を大切にする
- 誰とでも協力し、安心感をつくる人と関わる
あなたの時間とエネルギーは限られています。
「この人といると心が軽くなる」──そんな感覚を大切にしてください。
それが、幸せな人生をつくる第一歩です。
あなたの心が軽くなり、より良い人間関係を築けることを願っています。
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