こんにちは、公認心理師のかぼです。
今、世界中の企業や医療現場で注目されている「マインドフルネス」。
GoogleやMeta、SAP、Intelといった世界的大手企業では、社員研修として正式に導入されています。
その理由は、マインドフルネスがストレス低減だけでなく、集中力・創造性・共感力を高める効果が科学的に証明されているからです。
今日は、そのマインドフルネスを「初めての人でもすぐ実践できる形」でお話しします。
不安を消すためではなく、不安と共に生きていくための心を育てる方法です。
◆ 不安は悪者ではなく、大切なサイン
まず知ってほしいのは、不安は悪いものではないということです。
「将来が心配」「失敗がこわい」そんな感情は、私たちを守るためのアラームのようなもの。
もし不安がまったくなければ、地震対策も、健康管理も、老後資金も考えずに生きてしまうでしょう。
つまり、不安があるからこそ、私たちは備えることができます。
ただ、不安が強すぎると心が休まらなくなります。
未来のことを考え続けてしまい、今この瞬間を生きる余裕がなくなってしまうのです。
そこで役立つのが、マインドフルネス。
◆ マインドフルネスとは何か?
マインドフルネスとは、「今この瞬間」に意識を戻す心のあり方です。
判断せず、評価せず、「良い・悪い」をつけずに、ただ気づく。
それがマインドフルネスの基本姿勢です。
私たちの心は、放っておくと簡単に
- 過去の後悔
- 未来の不安
へ飛んでしまいます。
その「心の自動運転」を一度止め、静かに今へ戻していきます。
◆ 今日からできるマインドフルネスの実践
① 呼吸のマインドフルネス
背筋を伸ばして座り、呼吸に意識を向けます。
息を吸うときは「吸っている」、吐くときは「吐いている」と心の中でそっと言葉にします。
雑念が出てもOK。
「今考えごとをしたな」と気づけた瞬間、その気づきこそがマインドフルネスです。
② 日常のマインドフルネス
身近なことに意識を向ける練習です。たとえば、
- 朝のコーヒーの香り・温度・味
- 湯船の温かさ
- 洗い物のときの水の音
頭で考えず、「今ここで起きていること」をただ感じることがポイントです。
③ 書き出すマインドフルネス
ノートに不安を書き出してみましょう。
例:「今、私は将来のお金について不安を感じている」
言語化することで、感情と自分の間に距離が生まれ、飲み込まれにくくなります。
◆ 脳科学が証明するマインドフルネスの効果
ハーバード大学の研究では、8週間の実践で
- 不安を司る「扁桃体」が縮小
- 集中力と幸福感に関わる「前頭前野」が活性化
という変化が認められました。
マインドフルネスは精神論ではなく、脳を変える科学的アプローチです。
◆ 雑念が出ても大丈夫
多くの人が誤解しているのが、
「雑念が出る=失敗」という考え。
これは間違いです。
雑念に気づいた瞬間、すでに成功です。
そのたびに呼吸や感覚に戻ることが、心を整えるトレーニングになります。
◆ 不安と共に生きるやさしい心へ
マインドフルネスを続けても、不安が完全に消えるわけではありません。
しかし、不安に飲み込まれず、「不安があっても大丈夫」と思える心が育っていきます。
マインドフルネスは、心を強くする訓練ではありません。
自分をやさしく包みなおすための練習です。
◆ 最後に
マインドフルネスは特別なものではなく、誰でもできる心のリセット習慣です。
1日1分でも大丈夫。今日から、できるところから始めてみませんか。
この記事の内容は、私のYouTubeチャンネル「公認心理師かぼ」でも詳しくお話ししています。
実例や図解を交えて、もっと分かりやすく解説していますので、ぜひ動画でもご覧ください。
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