心が辛いあなたへ|自分を責める癖をやめる3つの方法

心が軽くなる心理学

みなさん、こんにちは。公認心理師のかぼです。

この記事にたどり着いたあなたは、きっと今、こんな気持ちを抱えているのではないでしょうか。

  • 「あのとき、どうしてあんなことをしてしまったんだろう…」
  • 「また同じ失敗をしてしまった…」
  • 「私って、本当にダメな人間だな…」

失敗やミスをしたあと、頭の中で何度も同じ場面を思い返し、
「もっと違う行動ができたはずなのに」
「なんで私は、こんな簡単なこともできないんだろう」
と、自分を責め続けてしまう。

こうした「自分を責める癖」があると、出来事そのものよりも、
その後の心のダメージのほうが何倍にも大きくなります。

ミスは誰にでも起こります。
けれど、自分を責める癖がある人は、そのミスを「一つの出来事」で終わらせることができません。

失敗 → 自己否定 → 落ち込み → 行動が鈍る → また失敗する
この負のループに、いつの間にか巻き込まれてしまうのです。

さらに厄介なのは、この癖が長く続くと、

  • 新しいことに挑戦するのが怖くなる
  • 人の目や評価が過剰に気になる
  • 「どうせ私なんて」という思考がクセになる

といった形で、仕事・人間関係・自己評価のすべてに影響を与えてしまうことです。

そして何より、自分を責め続ける時間は、心のエネルギーをものすごい勢いで消耗させます。
「何もしていないのに疲れる」
「気力がわかない」
そんな状態になってしまう方も、決して少なくありません。

私自身も「自分を責める癖」に苦しんできました

実は、私自身も、長い間この「自分を責める癖」に苦しんできました。

教員時代、学年全員が集まるとても大切な行事の日に、
配布予定だった重要なプリントを、自宅に置き忘れてしまったことがあります。

その場は同僚に助けてもらい、大きなトラブルにはなりませんでした。
表面的には「何とかなった」出来事でした。

けれど、私の心の中では、まったく何とかなっていませんでした。

「なんで私は、こんな簡単なこともできないんだろう」
「きっと、みんなに呆れられたに違いない」
「教員として失格なんじゃないか」

夜、布団に入っても、
同僚の一瞬の表情、
自分の焦った感覚、
その場の空気が、何度も何度も頭の中で再生されました。

眠ろうとしても眠れず、
「もう取り返しがつかない」
「私は信用を失った」
と、実際には確認できない想像を膨らませていました。

その後、心理学を学び、多くの方の相談に関わる中で、
私はある大切なことに気づきました。


「自分を責め続けることは、反省とはまったく違う」

反省は、未来の行動を良くするためのものです。
一方で、自分を責めることは、心をすり減らすだけで、何も生みません。

自分を責める癖が少しずつ減っていくと、不思議な変化が起こります。

  • 気持ちの切り替えが早くなる
  • 落ち込みから立ち直るまでの時間が短くなる
  • 行動に移すまでのハードルが下がる
  • 他人のミスにも、自然と優しくなれる

そこでここからは、私がカウンセリングと自分自身の経験を通して、
「これは本当に効果があった」と実感してきた
自分を責める癖をやめるための3つの具体的な方法をお伝えします。


方法①:事実と解釈を分ける

私たちはミスをしたとき、
実際に起こった「事実」以上に、
その出来事をどう捉えたかという「解釈」で、自分を深く傷つけてしまいます。

たとえば、職場でお客様へのメールに誤字があったとします。

このときの事実は、とてもシンプルです。

「メールに誤字があった」

それ以上でも、それ以下でもありません。

ところが頭の中では、こんな考えが一気に広がります。

  • 「こんなミスをするなんて、社会人失格だ」
  • 「きっと相手は不快に思ったに違いない」
  • 「上司からの評価が下がったはずだ」

友人との待ち合わせに10分遅れたときも同じです。

事実は「10分遅刻した」だけなのに、

  • 「私はだらしない人間だ」
  • 「きっと嫌われた」

と、確認できないストーリーを、頭の中でどんどん作ってしまいます。

心理学では、こうした思考のクセを「認知のゆがみ」と呼びます。

このゆがみを和らげるために効果的なのが、
事実と解釈を意識的に分けることです。

紙やスマホに、

  • 起こった事実
  • それに対して浮かんだ考え

を分けて書き出してみてください。

多くの場合、「自分を一番苦しめていたのは、事実ではなく解釈だった」
ということに気づけます。

事実は変えられなくても、解釈は変えられます。
これが、自分を責めすぎないための、大きな第一歩です。


方法②:親しい人に話す「感情の換気」

自分を責めているとき、頭の中では同じ考えが何度も何度も繰り返されています。

これは、窓を閉め切った部屋に、空気がどんどん溜まっていく状態とよく似ています。

空気を入れ替えない限り、部屋は息苦しくなる一方です。

この状態を変えるのが、「感情の換気」です。

方法はとてもシンプルで、
信頼できる人に「事実」と「今の気持ち」を話すこと。

「こんなことがあって、正直かなり落ち込んでいる」
「自分を責めてしまって苦しい」

そう言葉にするだけで、頭の中の渦が、少しずつ外に流れていきます。

実際、職場のプレゼンで数字を言い間違えた女性がいました。
彼女は数日間そのことを引きずり、眠れないほど悩んでいました。

勇気を出して同僚に話してみると、
「誰も気にしてなかったよ」
と、あっさり言われたそうです。

それだけで、「私だけが大げさに考えていたんだ」と気づけたのです。

もし、誰かに話せない場合は、ノートやスマホに気持ちを書き出すだけでも構いません。

頭の中に閉じ込めているより、外に出すことで、
思考のループは確実に弱まっていきます。


方法③:「次の一歩」に意識を向ける

自分を責めているとき、私たちの意識は常に過去に向いています。

心理学のACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)では、
「今、この瞬間に戻る」ことが大切だとされています。

おすすめなのは、責める思考が浮かんだ瞬間に、
自分にこう問いかけることです。

「じゃあ、今できることは何?」

仕事でミスをしたなら、
バックアップを探す、相談する、次に備える。

人間関係で後悔したなら、
謝る、伝える、修復の行動を選ぶ。

完璧な答えは必要ありません。
たった一つ、小さな一歩で十分です。

この習慣が身についてくると、
「失敗 → 自分を責める」ではなく、
「失敗 → 次の行動を考える」
という流れが自然にできるようになります。


まとめ|自分を責めないことは「甘え」ではありません

自分を責める癖は、すぐには消えません。
けれど、意識して繰り返すことで、確実に弱まっていきます。

あなたが今日まで生きてきたこと自体が、すでに価値のあることです。

どうか、自分を裁くよりも、これからの一歩にエネルギーを使ってください。

その小さな選択が、未来のあなたを、確実に軽くしていきます。


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