こんにちは、みなさん!公認心理師のかぼです。今日のテーマは「心からの限界サインに気づこう」です。
最近こんなことはありませんか?
- 好きだった趣味に興味が湧かず「また今度でいいや」と放置してしまう
- スーパーのレジで前の人にイライラしてしまう
- オンライン会議ですらカメラを出すのがしんどい
もし心当たりがあるなら要注意。こうした小さな不調を放置すると、心と体は「やる気が出ない → 何もできない → 自分にイライラする → さらに疲れる…」という負のループに陥ってしまいます。
心の限界サイン① やる気が出ない
休日なのに着替える気力がない、PCを開いても手が動かない。そんなとき「怠けてるのかな」と責めてしまいがちですが、実は心が「休んで」とサインを送っている証拠です。
心理学では「燃え尽き症候群(バーンアウト)」の一種とされます。ガソリンが切れた車は気合では走れません。必要なのは「補給」。人も同じで、無理に頑張ろうとすると無気力・不安・睡眠障害など深刻な状態に進んでしまいます。
脳の前頭前野は集中力や感情のコントロールを担いますが、疲れに弱い部分。オーバーヒートすると判断力や意欲が著しく低下するため、休む勇気がとても大切です。
心の限界サイン② 小さなことでイライラする
電車で隣の人の仕草にイラッとする、家族の一言にカッとなる。そんなとき「心が狭い」と責めたくなりますよね。でもそれは心のエネルギーが低下しているサインです。
原因はストレスホルモン「コルチゾール」。慢性的に高まると脳の扁桃体が過敏になり、普通の刺激を「脅威」と誤認してしまいます。イライラしたら、まずは環境から距離を取ること。深呼吸、散歩、好きな香りなどでリセットしましょう。
イライラは「助けて」という心の声。自分を責めるより、ケアの合図として受け止めることが大切です。
心の限界サイン③ 人に会いたくなくなる
LINEの返信が重い、知り合いを避ける、外出が億劫…。これも心の疲労サインです。セロトニン不足で幸福感が減り、人との関わりすら負担になってしまいます。
「わがままなのかな」と思う必要はありません。仏教の教えに「独坐大雄峰(どくざだいゆうほう)」という言葉があります。「ただ一人、静かに坐ることが山のように強さを生む」という意味です。無理に人と会わず、一人の時間を堂々と選んでいいんです。
静かな時間は逃げではなく、自分を取り戻すための大切なプロセス。心に新しいエネルギーを満たしてくれるのです。
まとめ
- やる気が出ない
- 小さなことでイライラする
- 人に会いたくなくなる
これらは「あなたがダメだから」ではなく、心が「助けて」と伝えてくれている大切なサイン。車に燃料が必要なように、人の心にも休養と補給が欠かせません。
休むことは逃げではなく、次に進む準備です。今日の記事を読んで「自分を責めなくていい」と少しでも思えたなら、それだけで回復の一歩を踏み出しています。どうか焦らず、静かにエネルギーが満ちるのを待ってあげましょう。
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