優しくしているのに、なぜか軽く扱われてしまうあなたへ

心が軽くなる心理学

優しくしているのに、なぜか軽く扱われてしまうあなたへ

「私は誰よりも率先して仕事をしているのに、雑に扱われる」
「いつもお友達に優しい言葉をかけてるのに、軽んじられる」
「自分は我慢をして相手の意見を尊重しているのに、見下される」
こんな経験はありませんか?

今日はちょっと切ないけど、多くの人が悩んでいるテーマについてお話しします。

こんにちは、公認心理師のかぼです。

  • 優しくしてるのに、軽く扱われる…
  • いつも誰かのために動いてばかり…
  • でも感謝もされないし、なんだか損してる気がする

「なぜか人に舐められてしまう…」そんな状態だと、
「今日は気持ちよく仕事を頑張れたよ」という充実感もないし、
家に帰ればもうぐったり。明日も仕事かと思うと気が重くなってしまって、やる気もなくなってしまいますよね。

お友達付き合いも、なんだか利用されているように感じて疲れてしまい、楽しめません。
「家で1人でいた方が楽しいかな…」そんな気分になってしまうこともあります。

優しいのは素敵なこと。でもその優しさが誤解されてしまうと、残念ながら舐められてしまうこともあるんです。

そこで今日は、なぜ舐められてしまうのか、その原因と対処法を解説します。
この記事を読み終える頃には…

  • 自分が舐められてしまう理由がハッキリわかる
  • どうすれば自然に尊敬されるようになるのかが理解できる
  • 人間関係をもっとラクにするコツがつかめる

自信を持って堂々と人と向き合いたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。


なぜか舐められてしまう人の特徴① 優しくする相手を間違えている

「優しいのに舐められる人」──それは優しさの使い方を間違えている可能性が高いです。

例えばこんな人がいます。

  • どんなに納得できない指示でも「怒らせたら困るし…」と黙って従う慎二さん。周囲からは「都合よく動いてくれる人」と見なされ、無理な仕事ばかり振られてしまう。
  • LINEグループで誰かが相談すると、真っ先に丁寧な返信を返す太郎さん。他の人が既読スルーでも毎回フォロー役になり、やがて「太郎さんが返すからいいや」となって孤独感だけが残ってしまう。

これはまさに“優しさの使い方”を間違えている例です。

心理学者アダム・グラントの「ギブ&テイク」理論

アダム・グラントは人間関係を次の3タイプに分けました。

  • ギバー(Giver):与えることが好きで、見返りを求めない
  • テイカー(Taker):自分の利益を最優先。他人を利用する
  • マッチャー(Matcher):与えた分だけ返してほしいと考える

では、この中で一番成功する人は誰でしょうか?
実は、成功するのも損をするのも「ギバー」なんです。

ギバーの2タイプ

  • 自己犠牲型ギバー:自分を後回しにして他人に尽くす → 疲れ果てて損をする
  • 自己保護型ギバー:与えつつ、自分の限界も守れる → テイカーを見極め距離をとれる

優しいあなたが「なんでも引き受けてしまう」のは“自己犠牲型ギバー”になっているサインかもしれません。
大切なのはテイカーを見極めることです。

テイカーを見極める5つの特徴

  • お願いばかりでお礼がない
  • あなたの話に興味を示さず、自分の話ばかり
  • 貸し借りのバランスを気にしない
  • あなたの成功を喜ばない
  • 人によって態度を変える

こうした相手に気をつけることで、優しさを誤解されずに生きやすくなります。


なぜか舐められてしまう人の特徴② 「役に立つこと」でしか自分を認められない

「人の役に立ちなさい」「いい子でいなさい」──子どもの頃からそう教えられてきた人は多いでしょう。
しかしそれが強すぎると「役に立っていないと存在価値がない」と思ってしまいます。

これは心理学で「条件付き自己肯定感」と呼ばれます。

具体例

  • 職場で雑用を引き受け続ける明子さん。最初は感謝されたが、やがて「やって当然」と思われてしまう。
  • 友人の悩みをいつも聞いていた恵子さん。頼られるのが誇らしかったが、いざ自分が困ったときは誰も助けてくれない。

共通するのは「嫌われたくない」「役立ってないと不安」という気持ちです。
その結果「扱いやすい人」になってしまいます。

解決策

  • 役立つより“対等である”意識を持つ
  • 小さなNOを練習する:「今は考えさせて」と言ってみる
  • 与えすぎに気づく:無理してまでやらなくてもいい

あなたは頑張りすぎなくても価値ある存在です。
「そのままの自分でもいい」そんな感覚を育てていきましょう。


なぜか舐められてしまう人の特徴③ 自分の意見を言わず、ただ同調する

人は「自分の意見を持っている人」に信頼感を抱きます。
心理学でも「一貫性の原理」と言われ、自分の考えを持つ人ほど尊敬されやすいのです。

実例:オードリー・タン

台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏は、コロナ禍でマスク供給アプリをリードし、世界中から注目されました。
また、自分がトランスジェンダーであることを公にし、「異なる意見が集まるからこそ答えが生まれる」と信念を語り続けています。

彼女の姿勢は「迎合ではなく、自分の意見を正直に伝えることで信頼される」ことを示しています。

あなたも、自分の意見を持ち、恐れず伝えることで信頼される人になれるはずです。


まとめ

今回は「優しくして舐められる人がやりがちな誤解と行動」を3つご紹介しました。

  1. 優しくする人を間違えている
  2. 「役に立つこと」でしか自分を認められない
  3. 自分の意見を言わず、ただ同調する

これらを意識するだけで、人間関係はぐっとラクになります。
優しさを大切にしながら、自分を守る力も身につけていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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