こんにちは。公認心理師のかぼです。
このページを開いてくださったあなたは、もしかすると、こんな悩みを抱えてきたのではないでしょうか。
- 人の視線がどうしても気になる
- ちょっとした表情や言葉が頭から離れない
- 「今の、変に思われたかな…」と何度も思い返してしまう
- 最後には「やっぱり人に会うのが怖い」と自分を責めてしまう
そして、その苦しさの中で、こう思ったことはありませんか。
「気にしない性格になりたい」
「もっと強くなれたらいいのに」
でも最初に、はっきりお伝えします。
人の目が気になるのは、あなたが弱いからではありません。
このページでは、
なぜここまで人の目が気になるようになったのか。
その「根っこ」にある仕組みと、
これからどう付き合っていけばいいのかを、心理学の視点からやさしくお話ししていきます。
人の目が気になるようになった「最初のきっかけ」
人の目が気になる背景には、多くの場合、幼少期から成長期にかけての人間関係の体験があります。
たとえば、こんな経験はありませんでしたか。
- 失敗すると強く責められた
- ちゃんとできた時だけ認めてもらえた
- 悲しい・怖い・悔しい気持ちを受け止めてもらえなかった
- いじめやからかいを受けた
- 人前で恥をかかされた経験がある
こうした体験が続くと、子どもの脳はある学習をします。
「人にどう見られるか=安全かどうか」
つまり、
- 人の表情
- 声のトーン
- ちょっとした沈黙や空気
それらを常にチェックしていないと、安心できない状態になるのです。
これは性格の問題ではありません。
生き延びるために身につけた反応です。
人の目が気になるあなたは、弱かったのではありません。
必死だったのです。
自己肯定感が削られていく仕組み
二つ目の根っこは、自己肯定感の低さです。
ただし、ここで言う自己肯定感とは、
「自信がある・ない」という単純な話ではありません。
問題なのは、条件付きの自己価値です。
たとえば、こんな感覚が心の奥にありませんか。
- ちゃんとできる自分でいないと価値がない
- 嫌われたら終わり
- 迷惑をかけたら存在してはいけない
この状態では、自分の価値を無意識に他人の評価に預けてしまいます。
すると、人の視線はただの視線ではなくなります。
「自分の存在価値を測る物差し」
だから怖い。
だから気になる。
だから離れられない。
これは「気にしすぎ」ではありません。
仕組みの問題なのです。
過去の体験とどう向き合えばいいのか
ここからは、回復のための具体的な話をしていきます。
まず大切なのは、過去を書き換えようとしないことです。
必要なのは、
今の自分が、当時の自分を理解すること。
① ラベリング(言語化)
ラベリングとは、過去の体験や今の反応に、
「良い・悪い」の判断をせず、名前をつけてあげることです。
たとえば、人前で話したあと、
「今の言い方、変だったかな」
「嫌な顔をされた気がする」
そんな考えが止まらなくなる時、多くの人は自分を責めてしまいます。
そこで、こう言葉にしてみてください。
「今、私は否定されないか確認している」
「怖さが反応して、人の表情を見ている」
あるいは過去の自分に向けて、
「あの頃の私は、怒られないように必死だった」
「安全のために空気を読んでいた」
評価しなくていい。反省しなくていい。
ただ、事実としてそっと言葉にするだけで大丈夫です。
それだけで、身体と心は「理解された」と感じ、
少しずつ緊張がゆるみ始めます。
② 過去の自分への一言
次に大切なのが、過去の自分への言葉かけです。
「あの状況なら、そうなるよ」
「逃げられなかったんだから、必死だったよね」
「よく一人で耐えてたね」
これは甘やかしではありません。
当時の自分に「それは自然な反応だった」と伝える作業です。
神経系は、理解されない体験を抱えたままだと、緊張を手放せません。
でも、今のあなたが理解を示すことで、少しずつ安全を感じ始めます。
自己肯定感との新しい付き合い方
ここで大切なのは、自己肯定感を上げようとしないことです。
目指すのは、他人の評価と自分の存在を切り離すこと。
① 条件を外す練習
これまでの条件付き評価を、少しずつ外していきます。
「できなくても、存在しているだけでOK」
「役に立たなくても、ここにいていい」
最初は違和感があって当然です。
その違和感こそ、条件付きで生きてきた証拠です。
② 1日1回の確認
夜、布団に入る前に、こんな問いを投げかけてみてください。
「今日、何かを達成しなくても
誰かに評価されなくても
それでも存在していてよかった瞬間はあったかな?」
小さな瞬間で構いません。
「この時間、評価はいらなかった」
「それでも、私はここにいてよかった」
この積み重ねが、
「何もしなくても安全」という感覚を、少しずつ取り戻してくれます。
まとめ|あなたは弱かったわけではありません
人の目が気になるのは、弱さではありません。
過去の環境の中で、生き延びるために身につけた反応でした。
回復とは、無理に強くなることではありません。
理解し、条件を外し、「それでもここにいていい」と思える感覚を取り戻すことです。
今日の内容を、必要な時に思い出してください。
「それでも大丈夫だよ」
その一言が、あなたの神経系をそっと休ませてくれます。
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