夜、布団に入ってもモヤモヤが止まらない。気づけば、1日の嫌なことばかり思い出してしまう…。そんな日が続いていませんか?
こんにちは、公認心理師のかぼです。私は元教員で、不登校やがん治療など、人生でいろいろな“壁”を経験してきました。だからこそ、「小さな幸せを見つける力」の大切さを強く感じています。
今日は、心をふっと軽くしてくれるシンプルで効果的な習慣「スリーグッドシングス」をご紹介します。
スリーグッドシングスとは?
ポジティブ心理学の第一人者セリグマン博士が提唱した習慣で、「1日の終わりに今日あった良いことを3つ書き出す」だけのシンプルな方法です。
例としては…
- コンビニの店員さんが笑顔で接客してくれた
- 雨が降らず洗濯物が乾いた
- YouTubeで癒される動画を見て笑えた
小さなことでOK。この積み重ねが心を整えていきます。
なぜ「3つ」がちょうどいいの?
- 記憶の黄金バランス:人の短期記憶は3〜4個が限界。無理なく続けられる。
- 習慣化しやすい:10個だと大変、1個だと物足りない。「3つ」が絶妙。
- 見つける力が育つ:2つ目、3つ目を探す過程でポジティブ視点が養われる。
効果は本当にあるの?
セリグマン博士の研究では、毎晩3つ書く習慣を1週間続けただけで幸福感が上昇し、不安や落ち込みが減少。さらに、その効果は半年以上持続しました。
理由は「注意の向け方」が変わるから。脳は本来ネガティブを記憶しやすい仕組みですが、意識的に「良かったこと」を振り返ることで、幸せを感じる脳の回路が強化されるのです。
また、繰り返し思い出すことでドーパミンが分泌され、自然と心が前向きになります。
実際の体験談
うつ状態の女性のケース
「歯を磨けた」「今日は泣かなかった」といった小さなことを書き続けた女性は、次第に「朝の光が気持ちよかった」「友達からLINEが来た」など心温まる瞬間を見つけられるように。やがて外に出られるようになり、新しい趣味や仕事にも挑戦できるようになりました。
不登校の中学生のケース
「朝ごはんがおいしかった」など1日1つの記録から始め、やがて「太陽が気持ちよかった」「久しぶりに笑えた」と少しずつ変化。最終的には教室に戻れるまでに回復しました。
日常に取り入れる工夫
- 朝:昨日の良かったことを思い出す
- 昼:ランチ前に今日の1つを考える
- 夜:寝る前に3つを書き出す(おすすめ)
- 移動中:スマホや心の中で振り返る
曜日ごとのテーマ例
- 月曜:人との関わり
- 火曜:自分が頑張ったこと
- 水曜:健康や体調
- 木曜:自然や環境
- 金曜:成長を感じた瞬間
- 土曜:心に残った言葉
- 日曜:一週間のベスト
続けるためのコツ
- 最初は義務感でもOK
- 1つしか書けない日があってもOK
- 同じことを何度書いても大丈夫
- ノートでもアプリでも方法は自由
- 仲間とシェアすると楽しい
おすすめは「スリーグッドシングスボックス」。書いたメモを瓶や箱に入れていくと、後で読み返す楽しみも増えます。
やさしい心構え
- 「ポジティブにならなきゃ」と焦らない
- 人と比べない、自分の幸せを大切に
- 毎日できなくてもOK、また明日やればいい
- 目的は「続けること」ではなく「思い出すこと」
スリーグッドシングスは「自分の心にやさしくなる練習」です。
まとめ
- スリーグッドシングス=1日3つの良かったことを記録する習慣
- 脳の働きを変えて幸福感・自己肯定感をアップ
- ストレス耐性を強化し、前向きな思考が育つ
- 生活に取り入れる工夫次第で無理なく継続できる
今日の終わりに、まず1つ。「今日、自分が嬉しかったことはなんだろう?」と問いかけてみてください。その1つが、あなたの明日を明るくしてくれるはずです。
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